【7日間連続3日目】ストナンノック~雨の音~

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「世界は光と闇でできている。切り離せないんだ」
キングダムハーツ ミッキー
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3日目 朝起きると、まだ昨日の興奮が体中に残っている。
同時に当初の目標を達成した達成感なのか、安堵感と気だるさが交互に身体に押し寄せる。
 
昨晩もよく眠ることができなかった。 なぜなら「ストナンノック」という、未知の世界のチャレンジをしている興奮があるからだ。
私は仕事柄、海外へよく行く。
宗教や文化など行ったことのない系統の国であればあるほど、「明日はどんなドラマが待っているのだろう」とどきどきして眠れなくなるし、食事もろくにとらずにぶらつき回っている。
今回のそれはこれに似た感覚だ。

「どんなドラマが…」と期待し、「どう攻略していくか」とその日の反省と課題、そしてトークの流れを練っていくと、また興奮してしまうサイクルだ。

なんやかんやで、寝れたものの、身体が重い。
天気予報を見ると今夜は雨が振るそうだ。

僕は、雨は好きだ。
雨水がアスファルトにしみ込んだ匂い、色とりどりの色の傘が芸術のように行き交い、ぽつぽつという音が奏でる。 それをイメージするただの妄想家だ。


仕事に行き、空き時間にスマホでブログの粗編集をする。
なにかに夢中になっているときは、時間が過ぎるのが早い。



あっという間に仕事が終わった。 ホテルに戻りシャワーを浴びる。

ブログを書き、準備はできた。

さぁ出撃だ。


◇◇◇

19時半

1人目 20代前半JD
「こんばんは!このへんでくまもん国名産食べられるお店知っていますか?せっかくならくまもん美人の人と食べたくて!」
 丁寧に教えて頂きオープンするも、今からバイトということで向かわれた。


2人目 30代前半
1人目と同じように店聞くも、「急いでいるんで」と早足になり行かれた。



3人目 20代前半
ガンシカ


4人目 20代半ば アパレル
「こんばんは!お姉さんのコートってくまもんの国限定の代物??」でオープン。
「そうそう、そこの百貨店で買ったんです!限定なのかな?」でくすっと笑ってくれたので和み。
くまもん国の遠方からバスで通勤しているらしく、良い感じだったけどLINEだけ交換して放流。

5人目 20代半ば
白いゆるふわの服が似合う女性。話しかけるも「ごめんなさい、急いでいるので」と目線を外され早足に。

◇◇◇
ここまで声かけをするが、昨日のテンションとは何かが違う…。
足取りが重い。早足で歩いている人を見つけると、追いつくのが億劫に感じてしまう。 思えば、昨日も深夜3時まで粘った。 朝起きて仕事に行き、空き時間にスマホでブログの粗編集をする。
時間が過ぎる感覚は早いが、疲労が蓄積されている。おまけにこの寒さだ。体力は消耗し続ける。
しかし、こんなことを考えていても時間だけが過ぎていくだけだ。


「さぁ続けよう」


◇◇◇
6人目 20代前半
ガンシカ 7人目 JD
髪の毛に赤い色が混ざっている人。「赤子」とする。

僕「こんばんは!その髪型、遅めのハロウィンの影響?」

赤子「違いますよ~!学園祭でみんなで染めたんですよ~!」

僕「そうなんだ。てっきり仮装が大好きな人やと思ってしまったやん」

赤子「目立つのは好きですけどね!」 というオープン。
笑顔で返してくれる。立ち止まって目を見て話してくれる。 どうやら大学の授業終わりでこれから帰るとのこと。

つかさず、「15分だけ付き合って、ビールかオレンジジュースで。どうしてもくまもん美人の人からくまもんの魅力を教えて頂きたくて。もう一生会えないかもだし。」

相手の目を見て、訴える。やっぱり余裕がある方が説得もしやすい。

打診が通り、昨日と一緒のハブへ。

席に座り、ドリンクを注文しながらお互いのことを話す。

大学での勉強のこと、好きなアーティストのこと、これからやりたいことなど、相づちを打ち話を聞く。自己開示もしながら相手の理想を演じる。 ビールを飲み干すと、たまっていた疲れがどっとアルコールと浄化して、一気に回った。

ほろ酔いではない。これは、睡魔だ。 それでも、がんばって話を聞く。

赤子はおかまいなしに、話を続ける。 カラオケが好きという話を聞き、「30分だけ行こう!」と打診するももちろん通らない。

お店を出て、カラオケの前まで行くも、「今日は帰ります、初めてで怖いので」。 粘る元気もなかった。放流。

この時からなんだか身体がおかしい、と思い始めた。


◇◇◇

それにしても眠い。疲れがあると思考も停止してしまう。

ツイッターを見ると、くまもん国のスザクさんという方からDMが来ていた。
合流し、ドリンクをごちそうになった。地蔵トークさせてもらい、またスト再開。


◇◇◇

8人目 20代半ば
「彼氏おるから」と放流


9人目 20代前半

「急いでいるんで」と放流


10人目 20代前半 キャバクラ嬢

昨日最後に声かけしたキャバ嬢から案内されたお店とまさかの同じ店。 仕事後ならということでLINEだけ交換。


11人目JD
「これからバイトなので」と並行トークするも放流。

12人目 おたふく大学生

丁寧に道を教えて頂けた。


13人目 事務員

ショックなことが起こった。

声かけした女性からとてつもないことを言われた。

僕「こんばんは!お姉さんのこの赤色の服もしかして熊本限定?」

事務子「えー!ちょっとわからないです!!」

(中略)

僕「お姉さん、若いね!自分より3つくらい下?」

事務子「お兄さんだいぶ年上でしょ??肌がぼろぼろだよ。しみも浮き出ているし、かさかさだし。」


僕「嘘、、、そんなにひどい?」

 事務子「すごい荒れている。わたしスキンケアのことも勉強しているから教えてあげようか?」 とまさかの逆打診。
続けて「化粧水もそうだし、ケアの方法詳しいんだ!」

僕「ぜひ!!教えてほしい!!じゃあそこの薬局行こうよ!」

と目の前にあったマツキヨを指さす。

事務子「ごめん!今から飲み会なの!何時に終わるかわからなくて…」

僕「そっか、じゃあ飲み会終わって余裕あったら、ぜひスキンケア講座開いてね!」 という感じでLINE交換してバイバイ。 事務子を見送ってすぐに、コンビニのトイレを借り、鏡を見た。

ひどい顔をしていた。正直自分は肌がきれいといろいろな人から言われることが多かった。 適度な運動とプロテインと野菜を多めに摂って、スキンケアもそれなりにしてきたからの好影響だと思っていた。

そんなことお構いましにひどい顔をしていた。
寝ていないと如実にその悪影響を表すのは顔だ。 ショックだったけど、切り替えるしかない。 前を見ると人はまだまだたくさんいる。
*結局はライン交換するも返ってこず。

◇◇◇

14人目 JD 白いゆるふわ系の服

バイト終わりの来年就職を控える子で並行トークするも帰るグダが強くて放流。


15人目 タートルネック 20代前半
「このタートルネックの服かわいいね!」でオープンするも並行トークできず放流。


16人目 20代前半
よくわからないキーホルダーをバックに付けている女性に「これってゼニガメピカチュウ?」 女性「…。」黙って行かれる。

17人目 30代半ば 後ろ姿が美しかった。道を丁寧に教えて頂く。感謝!

18人目 JD

大きな袋を4つ持っており、でかいコアラのマーチを持っていたので 「うわぁ!このコアラのマーチどうしたの?」でオープン。 並行トークするも、親がもう迎えに来ている、ということで見送ってバイバイ。

◇◇◇

時間は22時半になっていた。
もう身体が悲鳴をあげていた。
一息つきベンチに座った。

「休もう」。

とっさに思った。

それでも「とりあえず休んで、回復したと思ったら行こう」自分と相談して決めて1時間仮眠を取った。

時刻は23:50

「いけるか?」自分に問うと答えは「YES」だ。


◇◇◇
深夜0時

再びアーケードに立った。

外は雨が降っていた。

僕は、雨は好きだ。
雨水がアスファルトにしみ込んだ匂い、色とりどりの色の傘が芸術のように行き交い、ぽつぽつという音が奏でる。 それをイメージするただの妄想家だ。

ただ今日に限っては、寒さを一段と、厳しくする存在にしかならなかった。 街にでて歩いたもの、立ち止まってベンチにまた座ってしまった。

「今日はもうやめた方が良い、身体が一番だ」 勝手に自分で説得してホテルに戻った。

それから熱いお湯を浴び、ペットボトルの水をがぶ飲みして泥のように眠りに落ちた。


◇◇◇

【結果】
3日目
稼働:5時間00分
費用:2200円
18声掛け
2番ゲ
1連れ出し
0即
オープン率73%


 ◇◇◇

【反省】

疲弊したに尽きる。
時間を遅らさせても、身体がおかしいと感じたら少しでも休む。
疲弊することによって、声かけが伸びないのはもちろん、粘ることが面倒になってきてしまいすぐあきらめてしまうからだ。 同時に、顔にも如実に現れる。
まだまだ折り返しにも行っていない段階だからこそ、「休息」のススメを自分に説く。

◇◇◇

今日は初日にストをさせてもらった小倉に戻ってきました。
初日の二の舞だけはごめんです。

そして昨日ゆっくり休んだおかげか、肌感が全然昨日と違いま!!
これなら自信もってできます。 と信じて。



ソラ